
皆さんは今の職場環境や待遇に満足していますか?
満足とは言えないけど転職しても思い通りの会社が見つかるかわからないから転職といってもねぇ
既にご退職されて仕事を探している方は思うように職探しができていますか?
評価してもらおうと思っても履歴書に書けるものがあまりないから面接すらしてもらえない
職探しや転職は大変ですよね。
では企業に選んでもらえる自分になるにはどうしたらいいでしょうか?
それは採用担当にインパクトを与えるものがあればいいのです。
資格はその意味で大きな力になってくれるはずです。
でも勉強するのは大変だし今さらそんな努力してもホントに転職に有利に働くものなのかわからないし。
どんな人が取るどんな資格なら対外的に評価に得られるのかをケースごとに確認します
今回は大人気の医療事務です。
最後まで読んでみてもし3か月なら頑張れる!そう思えるなら是非トライしてみてください。
医療事務で
・就職で役に立つケースと役に立たないケース
・転職で役に立つケースと役に立たないケース
・現職で役に立つケースと役に立たないケース
・勉強にかける時間
・勉強方法
・合格の可能性
・勉強にかかる費用
などを細かくご紹介します。
せっかく勉強してもスキルアップが対外的に評価されなければ意味がありません。
どういう方が役に立つ資格になるかが重要ですよね。
医療事務のスキルを活かす仕事
医療事務とは医療関連施設の事務職としてのスキルを学ぶものですが国家資格として統一されたものではなく民間団体の複数が医療事務の検定試験を実施しています。
具体的にどんな仕事があるかというと
- 個人クリニックの受付・会計業務・レセプト業務
- 病院の受付・会計業務
- 病院のレセプト業務
- 病院のクラーク業務
などがあります。
これらの業務は資格がなくてもできる仕事のため民間の検定試験が必須ということではありません。
個人クリニックの受付・会計業務
比較的少人数で業務を賄うため、経験者が求められる傾向にあります。
しかし、専門性が高いわけではないので未経験者でも受け入れてくれるところはあります。
病院の受付・会計業務
内部ルーチンが整う環境で作業も単一的な作業です。
それぞれの病院が導入するシステムの使い方と作業の流れを覚えればできるため未経験者でも就職先はあります。
病院のレセプト業務
保険診療は例えば1000円のAという治療費があった場合、患者さんが1割~3割を負担し、残りを国や地方公共団体が負担します。
この時、審査支払機関に請求する負担額は相応する点数で報告します。
この点数表(診療報酬明細書)をレセプトといいます。
レセプト業務には大きく分けて2つあります。
レセプトの作成
レセプトの作成はカルテをシステムに入力すると自動で計算してくれるためさほど大変ではありません。
レセプトの点検
膨大な量のレセプトに間違いがないかを照合する作業です。
入力に誤りがないかのチェック、傷病名と診療行為、処方薬に整合性があるかをチェックし不明な点があれば医師に確認を取るなどして間違いを訂正していきます。
クラーク業務
病棟などで医師や看護師をサポートする係です。
新しく入院する方への施設の説明、入院患者の食事、入浴の介助など資格がないとできない行為以外の雑務全般をします。
実務経験のない就職・転職
上述の通り、医療事務は国家資格ではありません。
無資格・未経験でも業務を覚えることは可能であり、就職先を探すことは可能です。
しかし、病院は一般の企業と違うため、専門的な用語などが多くあります。
スムースに業務に馴染むため、あらかじめ医療事務の勉強をしていた方がご自身のためにも有益です。
また、採用担当も同じ未経験者を採用するならば基礎的な勉強を済ませた人材を欲しいのは当然です。
そのため、未経験者で病院等に転職を希望される方にとって医療事務の資格は大変価値あるものといえます
実務経験のある転職
既に医療事務に携わった経験がある方が退職し、転職を考えている場合、資格をもっていなくても就職先を探すことは可能です。
あえて採用担当者の視点で考えるのであれば、経験年数が実力に比例しているかを客観的に見るうえで資格を持っていると安心できます。
特に個人クリニックなどへ転職を考えている場合、全般的な業務のできる人を求めている可能性があります。
現在の実務経験が医療事務の特定分野に特化していた場合、その他の業務を覚えるうえでも医療事務の資格は有益であるといえます
実務従事中のスキルアップ
お勤めの病院の人事評価制度が整っていて資格取得に対する評価のある病院ではスキルアップとして価値あるものになります
資格取得に対する評価がない病院やクリニックにお勤めの方は将来の転職を希望されていなければすぐに価値ある資格取得とはなりません。
ただし、転職の際は価値ある資格となります。
現在のあなたの状況
- あなたが学生でどんな仕事をするか迷っている時であれば、他の資格と比較することをお勧めします。その上で医療事務に携わりたいと考えるならいずれかの資格を是非目指した方がいいと思います。
- あなたが比較的年齢が若く、医療事務への転職を考えているならば業界へスムースに馴染むためにも資格を目指した方がいいと思います。
- あなたがある程度年を重ね、これから医療事務を目指す場合、年齢的な問題で希望する待遇や職種での募集は少ないかもしれません。少しでも採用の可能性を増やすため、医療事務の資格は目指した方がいいと思います。
資格による待遇
医療事務の待遇は他の業種と比べ特別好待遇ではありません。
年収は180万円(派遣)~350万円程度となっています。
ではなぜわざわざ資格を取ってまでということですが、安定したイメージを抱く病院での仕事であることです。
有資格者でなくてもできる仕事ではありますがどの業種でも実務経験は大きな力となります。
まずその実務経験を得るためには業界に迎えてもらわなければなりません。
少しでも採用の可能性を高めるため、資格の存在価値があります。
また派遣などで医療事務に就く場合、時給は1,000円~1,300円程度となります。
医療事務の勉強方法
勉強方法には独学、通信教育、通学の3通りがありますがざっくりと違いを言うと
- 独学:時間がかかっても費用を抑えたい
- 通信教育:時間をお金で買う、スケジュールは自分流
- 通学:時間をお金で買う、自己管理も委ねる
このような差になります。
続けられないと思う人はその覚悟や野心が本当のものになるまで投資すべきではありません。
ただ、人生を豊かにする上で自身への投資はある程度必要です。
個人的には金銭的なこと、自由度、かかる時間を考えると通信教育をお薦めします
特に今までに実務経験をお持ちでない方は医療用語に戸惑うため、0からのスタートで独学はお薦めできません。
医療事務検定試験の種類
民間団体による医療事務の試験は非常に多く、どれを目指せばよいか迷ってしまいますがやはり対外的な評価が高い資格が狙い目であり、難易度も高くなります。
診療報酬請求事務能力認定試験
医療事務技能審査試験
医療事務管理士技能認定試験
医療情報実務能力検定試験
医療事務検定試験
レセプト点検業務検定試験
医事コンピュータ技能検定試験
医療秘書技能検定試験
医療秘書技能認定試験
診療情報管理士
調剤事務管理士技能認定試験(調剤事務管理士)
調剤報酬請求事務専門士検定試験
ケアクラーク技能認定試験(ケアクラーク)
最も評価の高い診療報酬請求事務能力認定試験
この試験の特徴はレセプト計算の実技試験をする点であり、医療事務の試験の中で対外的評価が最も高く、難易度も一番と言われている試験です。
ただし、ここでいう難易度は他の医療事務の試験と比べた場合であり、後述する勉強時間で合格を目指すことは十分に可能です。
なお、試験は医科と歯科に分かれているためその後の希望する職によりどちらかを選ぶことになります。
試験の概要
試験内容は学科試験と実技試験で構成されています。
試験は書籍等の持ち込みが可能ですが電子通信機器の持ち込みは不可となってます。
学科試験
- 医療保険制度等・公費負担医療制度の概要
- 保険医療機関等・療養担当規則等の基礎知識
- 診療報酬等・薬価基準・材料価格基準の基礎知識
- 医療用語及び医学・薬学の基礎知識
- 医療関係法規の基礎知識
- 介護保険制度の概要
実技試験
- 診療報酬請求事務の実技
試験実施日は年2回(7月、12月)、日曜日または祝日で試験時間は3時間です。
合格基準
定められて合格基準点がないため、年度によって合格点が変わります。
尚、学科試験と実技試験はそれぞれ合格ラインに到達しなければ合格となりません。
直近の試験は2018年の12月に行われた第49回試験で以下のような実績でした。
(医科)
学科試験 70点以上
実技試験 80点以上
合格率 28.4%
(歯科)
学科試験 70点以上
実技試験 80点以上
合格率 27.4%
勉強にかかる時間
個人差はありますが概ね150時間~250時間といわれています。
3か月で合格するとなると90日計算で1日におよそ1.5~2.5時間です。
理論上は1か月でも毎日5時間~8時間勉強すれば合格が可能です。
教育レベルの差
医療事務は試験対策が確立されており学校ごとの教育レベルの差は大きくありません。
やる気を継続できるのであればどこで学んでも十分合格が可能です。
独学での勉強
独学のメリット
- すべてが自由に計画できます。
- 費用が一番安く済む方法です。
独学のデメリット
- カリキュラムがないので理解するのに時間がかかります。
- 自己管理が必要なのでモチベーションの維持が大変です。
独学で必要な教材
- 診療点数早見表 1冊
- テキスト&問題集 2冊
お薦め教材は実際の試験のも使う点数早見表1冊と理解&練習問題2冊です。
※専門用語の多い医療事務の最難関試験のため、実務経験などがない0からのスタートの方にはお薦めできない勉強方法です。
レセプト計算を行うための早見表で、必須の一冊です (税込4,860円)
テキストとして使うのに有用な一冊です(税込2,484円)
2018年版 医療事務[診療報酬請求事務能力認定試験(医科)]合格テキスト&問題集
とにかく練習問題をこなすための1冊です(税込2,376円)
通信教育での勉強
通信教育のメリット
- 自由な時間で勉強をできます。
- カリキュラムがあるので勉強の理解に時間がかかりません。
通信教育のデメリット
- 自己管理が必要なためモチベーションの維持が大変です。
- 独学に比べ費用が高くなります。
通信教育で必要な教材
- すべて講座に含まれています。
お薦めの通信講座(教育訓練給付金対象)です。(税込44,800円)
お薦めの通信講座(教育訓練給付金非対象・但し同額の割引制度あり)です。(税込43,000円)
通学での勉強
通学のメリット
- カリキュラムがあるので勉強の理解に時間がかかりません。
- 決められたサイクルで通学するため自己管理しなくても続けやすいです。
通学のデメリット
- 決められたスケジュールで通学するため時間の制約を受けます。
- 独学に比べ費用が高くなります。
通学で必要な教材
- すべて講座に含まれています。
お薦めの通学講座
- ヒューマンアカデミー診療報酬請求事務能力認定対策講座 70,308円
診療報酬請求事務能力認定対策講座|医療事務講座ならヒューマンアカデミー
教育訓練給付金制度で二割戻る
通信教育・通学の場合で雇用保険加入期間が1年以上(既に他の資格で制度利用している場合は3年以上)に該当する場合、学費の20%を国が負担してくれます。
詳しくはこちらから
結果のでる勉強方法
勉強には
- 授業を聞いたり、テキストを読んだりするインプット作業
- 理解した内容を書きだすアウトプット作業があります。
診療報酬請求事務能力認定試験は参考書の持ち込みが可能な試験です。
問題に対しての適格な索引を出来るかが重要です。
過去の問題を多く解くことで診療報酬早見表を使いこなせるようになることが短時間で合格に結びつく近道です。